mopera Uとiモードの重複契約でiモード基本料が実質無料の「ISPセット割」
「ISPセット割」の提供開始および公衆無線LANサービスの月額使用料を初回30日間無料化
5月1日より、NTTドコモのFOMA1回線でiモードとmopera U/ビジネスmoperaを重複して契約する場合、それぞれの料金が月額￥157.5ずつ割引となるそうです。iモード+mopera Uライトプランで￥630→￥315*1、iモード+mopera Uスタンダードプランなら￥840→￥525。つまり、iモード基本料(￥315/月)の分がまるまる無料となるわけです。
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まるでカルテルのように横並びの、￥315/月という各携帯キャリアの「IP接続サービス」つまりISP（プロバイダー）基本料金ですが、個人用契約の場合、たとえばソフトバンクモバイルでは「S!ベーシックパック」契約1つで通常端末とスマートフォンのどちらでもパケット網を利用可能です。ドコモだけが相変わらず通常端末用の「iモード」契約とスマートフォン用の「mopera U」契約を分けていて、iモードを保持したままスマートフォンを使おうとすると両方のISPに対する￥315〜/月の基本料金が発生し、たとえばメールアドレスなしのmopera Uライトプランとiモード（各￥315/月、ただしUライトプランは使わない月は無料）では計￥630、メールアドレスの付くUスタンダードプラン（￥525/月）との組み合わせでは￥840が、毎月それぞれ必要でした。当初はドコモのスマートフォンのユーザーが少ない上にスマフォでiモードメールを扱う手段もなかったので、この点が話題になることもほとんどなかったと思います。
事情が変わってきたのはiモード.net（￥210/月）の「モバイルモード」が登場し、スマフォでiモードメールを読み書きする手段ができてからだと思うのですが、Xperiaの発売でドコモのスマフォのユーザーが激増中の現在、改めてこの点がクローズアップされてきたように思います。Xperiaの発売月である今月いっぱいはmopera Uの新規加入に限ってライトが無料、スタンダードが￥262.5というキャンペーンが行われていますが、これが終わるとどうなるのだろうかと気になっていたところでした。
そもそも自分はこれまで何度もエントリしてきたように、mopera Uスタンダードのサービス開始初日からのユーザーですので、キャンペーンの恩恵を受けることもなくISP代として毎月￥840をドコモに払ってきたわけですが、4月末までmopera Uスタンダードのオプションの公衆無線LAN（￥315/月）が無料というもうひとつのキャンペーンは既存のユーザーも対象でした。こちらについては今回「初回契約時のみ30日間無料」という新しいキャンペーンに取って代わられることになりましたが、無線LANの再有料化により、支払う金額は結局5月以降も現在と同じというわけです。￥525（iモード+mopera Uスタンダード）+￥315（公衆無線LANオプション）+￥525（Bフレッツオプション）+￥210（iモード.net）で、計￥1,575。これに自分はiモードメールをプッシュ受信するためのimoten専用アカウントとして「追加メールアドレス」を1個付けているので￥157.5追加。あ、基本通話料とパケ・ホーダイ ダブルのパケット通信料金は、もちろん別ですよ。
ちなみにドコモのリリース文には「〜FOMAでiモードをご利用いただきながら、同一回線契約にてFOMAとパソコンの接続によるデータ通信をご利用する場合は〜」とあり、スマートフォンユーザーをターゲットとした施策であることをドコモとして公式には否定したい意向が感じ取れますが、これは「スマフォ単体で買ってきた直後にはiモードメールが使えず、使うとしても別料金（iモード.net）なのに…」と突っ込まれたくなかったのでしょうか。いかにもドコモらしい深謀遠慮というか。実際にはスマフォのためのmopera Uライト/スタンダードプランの優遇施策が終了となり、かつXperiaが好調なこの時期に発表したことからみて、これがスマフォユーザー向けの施策であることは明らかです。
とにもかくにも、これでISP料金が2重にかかるということはなくなり、パケット利用のためのアカウントとしてのISPに限れば、料金上はS!ベーシックパックとほぼ同条件になったわけですが、問題はメールですね。従来より安くスマフォ1台でiモードメールが利用できるようにはなりましたが、iモード.netの料金が別途必要な上に、プッシュではないのでiモード端末と全く同じにはなりませんから。そもそもAndroidで現在最も使われている「IMoNi」、Windows Mobile用に開発の進む「imMailer」といった、Webメールのモバイルモードよりも使い勝手のよいiモードメール環境は、いずれもサードパーティアプリです。ドコモ自身による、スマートフォンでのiモードメールがiモード端末並みに単体で利用可能な環境の整備に、引き続き期待します。
