「ホワイトプラン」が2年契約・違約金(¥9,975)付きプランに「リニューアル」

http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2010/20100419_02/index.html
無料通話分なし、違約金なし、毎月¥980だけで1〜21時の間は他のソフトバンク携帯と話し放題…と、画期的な料金プランとして登場したソフトバンクモバイルの「ホワイトプラン」は、アンチSBMの人も含めてほとんどの携帯電話ユーザーから好意的に受け入れられ、同社のボーダフォンKK買収以来の大躍進、2年連続純増1位、それに他社の基本料金値下げをももたらし、日本の携帯電話の平均料金の引き下げに大いに貢献したと思いますが、そんなホワイトプランも4月26日(月)で過去の話。翌27日(火)からは、従来と全く同じ名称・料金ながら、新たに2年契約で「契約解除料」という名の違約金(¥9,975)の付いた料金プランにリニューアルされることになりました。一応25ヶ月目と26ヶ月目の基本料金が無料(計¥1,960)というどこかで聞いたことのあるような「特典」が付いてはいますが。
ケータイWatchの記事によれば、「2100万以上のユーザーに利用される現在、最大限の割引を今後も継続するためには、2年間の利用を約束いただくことが必要だと判断した」とのことで、つまりは解約防止策、囲い込み策です。まあ、ドコモもauも以前から事実上2年縛りが必須となっていることですし、SBMもそんな業界のデファクトスタンダードに倣っただけと言えなくもないわけですが、これまで築き上げてきたホワイトプランの良いイメージは、大幅に損なわれることになるだろうと思います。
このホワイトプランの内容変更については以前から「ホワイトプランN」の名前で噂になっていたものに他なりませんが、同時に噂の立っていたパケット定額の上限額固定化を図る「パケットし放題フラット」も正式に発表され、¥4,410という通常ケータイサイト用の月上限額が、XシリーズおよびiPhone用のパケット通信「PCサイトダイレクト」にも適用されます(ただし27日から2010年11月30日までのキャンペーンという扱いで、期間中に契約すれば将来にわたって適用というのは、過去のiPhone対象のキャンペーンと同じ)。上限固定なので確実に毎月¥4,410出ていきます。
しかも、これも噂通りですが、27日以降はパケット定額サービスの加入の有無によって新スーパーボーナスの「月月割(割賦金からの割引額)」が変わるという「バリュープログラム」なるものがスタートし、「パケットし放題フラット」なら月に¥600、その他のパケット定額(「パケットし放題」と、従来の「パケット定額フル」から改称される「パケットし放題 for スマートフォン」)の場合は¥300の月月割の増額があるそうです。しかし、これもパケット定額契約の有無が条件になかった従来の月月割と比べると、事実上の減額だという話です。ちなみにHTC DesireことX06HTの割賦金は¥2,580/月だそうですが、パケットし放題フラットを契約した場合の月月割は¥2,200、何もない場合は¥1,600だそうです。つまりホワイトプラン+パケットし放題フラットの条件でDesireを契約した場合の最低維持費は、ホワイトプラン¥980+S!ベーシックパック基本料¥315+パケットし放題フラット¥4,410+ユニバーサルサービス料¥8+(割賦金¥2,580-月月割最大額¥2,200)=¥6,093(税込)ということになります。
Xシリーズユーザーにとっての「パケットし放題フラット」を除き、改悪ばかりが目に付く本日の発表ですが、3月は2Gの停波に伴う大幅な純減もありましたし、パイが拡大しない中でこれ以上契約者を減らせないという経営的な判断なのでしょう。この条件で契約するもしないもユーザー次第だろうと思いますが、発表文には現行ホワイトプランについて「現在加入しているお客さまはそのまま継続してご利用いただける」と、わざわざ太字で書いてあります(同時に配布されたPDFでは下線入り)。まさか機種変更とかパケットし放題フラットの契約時に、現行ホワイトから2年縛り付き・違約金ありの新ホワイトへの変更を求められることはないだろう、と解釈しておくことにします。
これで先日の「電波改善宣言」が確実に実行され、特にiPhoneユーザーの間で根強いSBMの電波についての不満が解消されるならまだ救いもあるのですが、さて、どうなるのでしょうか。