旧BizホAPとiモード.netの不調について雑感。

数日前、というかドコモの夏モデル発表会があった18日頃から顕著になったのだと思いますが、スマートフォン定額対応アクセスポイント(旧Biz・ホーダイAP)が突如切断される現象が、主にXperiaHT-03Aなど常時接続が基本のAndroid端末で報告されています。同じAPを使うAndroid以外の端末はオンデマンドでAPに繋ぎに行くWindows Mobile 6.x以前しかないはずですので、そちらでは気付きにくいかもしれません。
もうひとつ、17日夜の22時頃からは、iモード.netに接続できなくなる問題も発生しています。こちらについてはiモード.netのサイトに「サーバへのアクセス集中」が原因である旨のお知らせが掲載されています。ちなみに昨夜も発生していました。
いずれも遠因はXperiaの販売好調によるトラフィックの増加にあると思います。とくにiモード.netについてはXperia発売までは知る人ぞ知るレベルの知名度とユーザー数だったと思われ、実際にiモード.netクライアントとして最大のユーザー数を誇っていると思われる「IMoNi(芋煮)」の作者さんのblogによれば、Xperia発売日の4月1日時点で2万人程度だったIMoNiのユーザー数(ダウンロードしてアンインストールしていない件数、Androidマーケットから持ってきた数字と思われます)が、5月18日には10万7千人まで急増したとのこと。単にダウンロードして入れっぱなしの人も多少はいるでしょうが、少なく見積もっても過去に2万人しかいなかったiモード.netのユーザーが約1ヶ月半で10万人以上、4月初めの5倍にまで膨れ上がっていることは間違いないものと思われます。その大半はiモードメールの性格から考えて常用していることでしょうし、負荷も単純に5倍前後にはなっているはずです。
2月に発生したmopera Uメールの大規模障害は今ではかなり落ち着いてきましたが、対策が執られるまで随分と時間がかかったものです。端末増加による旧BizホAPのIPアドレス不足については4月中旬という比較的早い段階で増設が行われたものの、DNS浸透完了まで約2週間の混乱期間がありました。ここ数日の障害は増設した設備で何か問題が起きていて、現場で対応に追われているのが原因ではないかという気がしています。
一連の障害について懸念されるのは、夏モデル発表会でサービス開始予定がアナウンスされた、@docomo.ne.jpメール対応の新ISP「spモード」の影響です。予定通り9月にspモードがサービスインすれば、おそらく現状XperiaなどでIMoNiを使っているユーザーの大半は、ISP料金以外に月210円が余計にかかるmopera UライトとiモードISPセット割+iモード.netから、spモード契約(おそらくiモード契約と同等の月315円でIP接続とメール込みでしょう)へと移行するものと予想されます。IP接続についても同様です。spモードまでのつなぎとして現在ユーザー数が一時的に急増しているものの、減ることが明確な既存サービスにどこまで新たに投資できるのでしょうか。9月までは現状維持か小幅な増強に抑えられ、今のような状況が長期化したりするとイヤですね。
今回の発表会でも繰り返し強調された「インフラのドコモ」ですが、mopera Uメールのドタバタなど過去の事例も含めて、運用面については疑問符が付く状況が相変わらず続いています。しかもXperiaの好調でスマフォが増えたとはいえ、このところ大規模障害の報告のないSBMiPhoneのまだ1/10程度。LYNXやT-01BがXperia並みに売れるとは思えませんが、これから台数もトラフィックももっと増えることは確実なわけですし。改善を期待します。

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そういえばiモード.netの障害は、モバイルモードとかドコモ純正モバイルアプリ(例の要2台持ちのアレ)とかでは発生していないそうです。念のためHT-03Aでは今までブックマークしていなかったモバイルモードをブックマークしておきました。