Xperiaとパケ・ホーダイ、mopera Uについて今一度。

既存端末からXperiaに機種変更しようとしている人にとって思わぬ落とし穴になりかねないのが、ドコモのパケット定額オプションについてです。
4月1日から、Xperiaでのパケット通信の接続先である「スマートフォン用定額アクセスポイント」を上限額\5,985(税込)/月で利用できるのは、現在のパケット定額オプションが「パケ・ホーダイ ダブル」「パケ・ホーダイ シンプル」「Biz・ホーダイ ダブル」「Biz・ホーダイ シンプル」「Biz・ホーダイ」の人だけです。このうち「Biz・ホーダイ ダブル」「Biz・ホーダイ シンプル」はそれぞれ「パケ・ホーダイ ダブル」「パケ・ホーダイ シンプル」に自動的に移行される形になり、移行にあたっての手続きも一切必要ありません。
ところが、iモード端末契約者向けの「パケ・ホーダイ」(フルブラウザに未対応ですが上限額が安いので、継続している人も少なくないことでしょう)と「パケ・ホーダイ フル」については、4月以降も現状のままですので、スマートフォン用定額アクセスポイントは利用できません。「Biz・ホーダイ」についても自動移行はなく、Xperiaだけを使う分には現状通りで問題はないものの、iモード端末にはパケット定額が適用されないままです。
もちろん、4月1日にXperiaへの機種変更を行うとショップで半ば強制に近い形でパケット定額オプションを変更してくれるだろうとは思いますが、その場合問題になるのが旧定額オプションの料金の扱いです。「パケ・ホーダイ」「パケ・ホーダイ フル」「Biz・ホーダイ」はいずれも日割りの利かないオプションですので、変更日が4月1日だと、4月分は旧定額料と新定額料が二重にかかることになります。
Xperiaを4月1日に機種変更で購入しようとしている皆様には、事前に現在契約中のパケット定額オプションを確認し、もし旧オプションのままなら4月から新しいオプションが適用されるように変更予約(来月から適用)の手続きを行っておくことをお勧めしておきます。もちろん、現在何の定額オプションも契約していない人が新規に付ける場合も同様です。料金プランやオプションの変更手続きはXperiaの購入予約のついでにドコモショップでもできると思いますが(量販店では難しいかも)、iモード端末やPC版My docomoからオンラインで行うのが手軽でよいかと思います。

  • iモード端末からは iメニュー → 「お客様サポート」
  • PC版My docomoからは トップページ → 「各種お申込・お手続き」 → 「料金プランのお手続き」


この件、数日前からいろいろなところで話題になっていますが、Xperia関連で見に来ている人が多いこの時期に、ここでも情報をまとめて発信しておきます。
あと、ついでにもうひとつこの機会に。パケット定額料と並んでもうひとつ混乱の種になっているのが、もはやここの定番ネタと化した「mopera U」です。
mopera Uはドコモ回線からインターネットに接続するのに必要な「プロバイダー(ISP)」です。固定回線でインターネットをやっている人なら何らかのプロバイダーに加入していることと思いますが(ADSL以来、回線とプロバイダーのセット化が増えてわかりづらくなりましたが…)、ドコモのスマートフォンの場合、現在は他にプロバイダーの選択肢がないので、mopera Uへの加入は必須となります。
mopera Uには大雑把に言ってスマートフォン用とデータカード類(定額データプラン)用がありますが、Xperiaで使うためのスマフォ用mopera Uには、Xperiaでプッシュ受信が可能で、相手がドコモならPCメール一括拒否を設定していても確実に届く「@mopera.net」メールアドレスの付いた「Uスタンダードプラン(定価\525/月、4月分はキャンペーンで\262.5)」と、接続だけでメールアドレスのない「Uライトプラン(定価\315/月、4月分はキャンペーンで無料)」の2種類があります。
mopera Uメールが必要なく、Gmailやその他のPCメールだけを使うなら「ライト」で大丈夫ですが、ドコモの無線LANスポット「Mzone(鉄道駅構内をはじめとして利用可能スポットはかなり多いです。802.1x認証が使えるのもPCでは便利)」が安く使える公衆無線LANオプション(定価\315/月、4月分はキャンペーンで無料)や、低価格でOP25B以外のポート規制のほとんどないADSL/光回線オプション(NTT東西のフレッツシリーズ専用、定価\315〜\525/月)が付けられるのは「スタンダード」のほうだけです。
で、今回Xperiaiモード端末からの機種変更予備軍や他社の通常端末(特に現時点でAndroidスマフォがなく、ソニエリユーザーも多いauですかね?)からのMNP予備軍を大量に抱えていることもあってか、ネット上では「mopera Uって何?」「mopera Uがどうして必要なの?」というのが、もはやFAQ化しているようですね。「iモード付加機能使用料(あるいはEZ WINコース利用料、S! ベーシックパック基本料)」みたいなものだよ、という説明で大半の人は納得するようですが、「Xperiaにはiモードがない→基本料とパケット料以外の費用は必要ない」と誤解している人もいるような。
以前から感じていることですが、そもそもドコモはmopera Uについての周知があまりにも不足している気がしています。
mopera Uの存在理由、というか「なぜスマートフォンmopera Uが必要なのか?」について、ドコモから公式に出ている資料でズバリ解説しているものを見た記憶はないですし、mopera Uのサイトを見てもサービスメニューが羅列されているだけで、スマフォにmopera Uが必要な理由はよくわかりません。サイトの更新自体、放置プレイ気味で、初めての人が必ず見ると思われる「サービス一覧」のイラストでは未だに「FOMA F1100ならインターネットもメールもひとつでOK。」とあって2008年春で時が止まったままだったりとか、トップのロゴ右のコピーがそもそも「ケータイをパソコンとつないでインターネット・メールを楽しむ mopera U」で、スマフォ用にもデータカード用にも読めないばかりか、「テザリング専用プロバイダー」という思わぬ誤解すら生みかねないものだったりとか。
ドコモのスマートフォン始まって以来のヒット商品になりそうなXperiaのリリースに合わせて、テレビCMやネット広告を含めたmopera Uの周知キャンペーンでもやればよいのに、と思いますが、もしかして予算が付かないのでしょうか。その昔はmopera U以上に一般ユーザーには縁の薄い「DoPa」ですら、CMを打っていたことがあったのですけどね。