SKY Siriusの詳細が判明


韓国第3位の携帯電話メーカーPantechが久々に韓国内向けにリリースするスマートフォンで、同社初のAndroid端末でもある「Sirius(IM-A600S)」の写真とスペックが同社の「SKY」ブランドのサイトに掲載されました。主なスペックは以下の通り。

  • 123.5x63.5x11.5/13mm、128g/137g (/はスリムバッテリ/標準バッテリそれぞれの使用時)
  • 外装色はBlack-RosegoldとTitanの2種類(ネット記事によれば白もあるらしいですが…)
  • Android OS 2.1
  • Snapdragon 1GHz
  • 3.7インチWVGA、1600万色AMOLED、感圧式タッチパネル
  • 光学式ポインタ
  • 500MBのユーザーメモリ(=アプリインストール上限)、8GBのmicroSD付属(32GB使用可)
  • 500万画素CMOSカメラ(AF、補助光源付き)
  • 720p動画エンコーダ/デコーダHDMI出力
  • 地上波DMB(韓国規格の移動体向けデジタルテレビ/ラジオ)
  • スリム(1150mAh)と標準(1400mAh)の2個のバッテリ付属
  • Flashプラグイン組み込み済み(バージョンは現時点では相変わらず不明)
  • SNS/コミュニケーションアプリ(Twitter、me2DAY、ブログ入力ツールなど)
  • with Google(サイトに言及はありませんが、筐体背面にロゴあり)


現時点では全世界のAndroid端末の中でも最もハイスペックな部類に入る「モンスターマシン」と呼ぶにふさわしい内容ですが、タッチパネルが感圧式でマルチタッチに未対応(韓国の複数の記事で言及あり)なのが残念。あと3.5mmヘッドフォンジャックもないそうです。とはいえタッチパネルの反応は非常によく、爆速とのことです(比較対象はiPhoneMotorola MOTOROI、SamsungAndroid端末などだと思います)。
韓国の現行機種ですからSIMロックはかかっていないと思いますし、Androidなので日本語化もたやすいでしょう。フォントがハングルと韓国漢字に最適化されているはずなので、見栄えは悪くなるかもしれませんけどね。個人的には非常に興味があります。ただ、本当に感圧式なのだけが残念。せっかくの2.1なのに。
ちなみに「SKY」は日本のau向けを作っているPantech & Curitel(CDMA2000系)とは別法人のPantech本社(GSMW-CDMA系主体で以前は輸出専業)が手掛ける韓国国内専用ブランドで、もとはSK Telecomの子会社で当初京セラとの合弁だった端末メーカーSK Teletechの買収とともにPantechのブランドとなりました。韓国内市場の好みに特化されたデザインと機能が売りですが、ネーミングは「Sk+KYocera」に由来しています。
なお、韓国では第2四半期(4〜6月)中にAndroid端末が続々登場予定で、このSiriusを皮切りに、Samsung SHW-M100S(当初3月予定でしたが大幅に遅延中)、LG LU2300(通称Eclipse、この機種のみCDMA2000)、HTC Desire、そしてSony Ericsson Xperia X10が5月までにリリースされることがほぼ確定した状態で、6月には最も期待を集めるSamsung Galaxy Sが控えているそうです。あと海外製スマートフォンとしてWindows MobileのHTC HD2、Symbian S60のNokia X6(ちなみにNokia韓国馬山工場製なので韓国内的には「国産」、前の5800 XpressMusicもそうでしたが)なんかも5月に予定されています。
それにしてもiPhoneをはじめとして、韓国で普通に海外製スマートフォンが出回る日がやってこようとは。3年ぐらい前までの時点でも考えられなかったことです。上位2キャリアでCDMA2000からW-CDMAへの移行が急速に進んだこと、海外メーカーにとって非関税障壁に他ならなかった国策アプリケーションプラットフォーム「WIPI」の搭載義務が昨年4月に事実上撤廃されたことが背景にありますが、世界有数の携帯電話生産・輸出国である韓国に対する諸外国からの市場開放圧力も結構大きな要因のように思います。一方でiPhoneなどのヒットが韓国内メーカーにも良い刺激となって、ますます競争力が付いている面もあるでしょうし。Samsungについては不正資金事件の捜査終結を機に最近経営の第一線に復帰した李健熙会長が、サムスン電子スマートフォン開発現場を電撃視察し、事業の陣頭指揮に乗り出したという報道も最近ありました(Samsungの公式Twitterアカウントからは、現場視察については否定ツイートが出されましたが)。