「ドコモwebメール」サービス開始

本日より、iモードメールの転送保存が可能な「ドコモwebメール powered by goo」のサービスが予告通り開始されましたので、今朝さっそくアカウントを取得して試用中です。
取り急ぎ使い始めと使用感、気付いた点について、簡単にまとめておきます。

  • 申し込み(アドレス取得)はiモード端末からのみ可能。Xperiaやその他のスマートフォンしか持っていない人はiモード端末を借りて設定するしかないですね。入力項目は希望するメールアドレスとパスワードのほか、生年月日(8桁)と郵便番号(7桁)、性別(ラジオボタン)。忘れたパスワード確認のほか年齢・地域・性別を絞り込んだ広告の配信にも利用されるらしい。
  • メールの送受信はPC、iモード端末から可能。903i以降(ただし例外結構多し)には専用iアプリも。iモードでは本日からiメニュートップに「webメール」が出現。スマフォでログインを試みるとPC用ページになる上に、Windows Mobile 6.0/6.1ではメール送受信すら不可。iモード端末用サイトはiモード網上にあるらしく、PCやスマフォからはアクセスできず。iモード.net開始当初と同じスマフォでは使用不可で、モバイルモードもない状態。
  • PCからログインするとiモードアドレス宛に「ドコモwebメールログイン通知メール」が届く。iモード.net宛にもフィルタリングされることなく到達。ただし「最大1日1通」なので、iモード.netのようにログインを繰り返すたびに毎回届くことはない。
  • 「設定情報」(右上)に「外部アドレスの受信(簡単設定)」「外部アドレスの受信(詳細設定)」「外部アドレスでの送信」「iモードメール自動保存」などの項目が。振り分けや迷惑メールフィルタの設定も可能。
  • iモードメール自動保存はデフォルトではオフで、オン・オフともにiモード端末側からのみ設定可能。転送受信したメールからアドレスを拾って自動的にwebメール側のアドレス帳に保存する機能も(オフも可、こちらはPCからでもOK)。
  • 「外部アドレスの受信(簡単設定)」はYahoo!メール、GmailWindows Live Hotmail、gooメールの4種類についてアカウントとパスワードを入力するだけで外部アドレス受信が可能。それ以外のアドレスについては「詳細設定」で行い、POPサーバー情報の入力も必要。最大15件まで(iモードメールを除く)。
  • 「外部アドレスでの送信」は「追加」ボタン→「1.認証メールの送信」に送信に使用したい外部メールアドレスと表示名(サービス名など任意の文字列)を入力→「確認メール送信」ボタン→外部アドレス宛に届いた確認メールに記載のパスワード(数字)を入力の順で設定。外部アドレスと表示名を入力したところでフォーカスを他のフィールドに移動させるまで「確認メール送信」ボタンが押せないのがわかりづらい。ちなみにここでiモードメールアドレスを指定しようとすると「iモードメールアドレスは設定できません」と怒られる(つまり、事前の発表通り、ドコモwebメールからのiモードアドレスによる送信は不可。まあ、可能にしてしまったら、有料サービスのiモード.netと思い切りバッティングしますからね)。mopera Uメールアドレスの指定は可能。
  • 受信はiモードメール自動保存(転送受信)を含めてほぼリアルタイムながら、「メール受信」を押してそのまま受信する場合とリロードしないと受信しない場合があり、そのリロードに結構な時間を要する。
  • 絵文字はHTMLメール形式でのみ送信可能で、画像に変換されての送信(つまりすべての絵文字がデコメ絵文字扱い)となる。iモードメールアドレスから@dwmail.jp宛に送信したiモード絵文字も、画像に変換される。ただし、他社メールの扱いは異なる模様でソフトバンクのS!メールアドレスから送信されたソフトバンク絵文字入りのメールは、@dwmail.jp宛に送信すると変換されず「〓」、iモードメールアドレスを経由して自動保存されたものはドコモ絵文字の画像に変換されている。
  • @dwmail.jpアドレスや「外部アドレスでの送信」で設定したアドレス(Return-pathが@dwmail.jp宛になっているので、結果はドコモwebメールのアドレス宛に届く)からcheck-auth@verifier.port25.com にメールを送ってみると、SPF checkの判定は「softfail(「詐称の可能性があるものの、確定しかねる」状態)」Gmail宛に送ったメールのヘッダを確認してみてもReceived-SPF: softfailとあり。相手の管理ポリシーによっては迷惑メールと判定される可能性あり。でもGmailYahoo!メール宛など、迷惑メールと判定されることはなく、すべて問題なく届く。mail.goo.ne.jpからのメールを信頼する設定にでもなっているから?
  • Gmailなどと比べると画面デザインに凝りすぎで、とにかく何をやっても動作が重く、とても快適とは言い難い。
  • 本日時点では、送受信メールともに広告の挿入はなし。
  • iモード.net宛には届かないiモード.net ログイン通知メール」がこちらには転送されてくる。センターメールの合計通数把握にちょっと便利かも。(4/15追記)

広告は現時点ではドコモ関係ばかりで、しかもそのほとんどがスマートフォン絡み。トップページやログイン後のトップバナーはXperiaですし、メール一覧画面の上にも「ドコモのパケ・ホーダイ ダブルでスマートフォンを使いこなせ!」というリンク広告があったりするのに、スマフォ単体では全く利用できそうにないのが残念です。今後iモード.netでいうところの「モバイルモード」が用意されるのかもしれませんが。
そんなわけで、現時点の仕様でスマートフォンユーザーがこのサービスを利用するシーンは想定しにくいのですが、あえてこじつけてみるなら、iモード.netに加入してまでiモードメールを使い続けるほどではないものの、とりあえずPCでだけでも届いたiモードメールのチェックができれば、という人が対象になりうるでしょうか。あとはmopera UメールやGmailなどでやって行くつもりでiモードの解約準備をしている人。iモードはおろかドコモ自体を解約しても@dwmail.jpのアカウントは解約されませんし、転送されたiモードメールも保存されたままですからね。
と、いうわけで、無料のキャリアメール転送保存サービスとしては、WebはもちろんPCのPOP3/IMAP4メーラーからでも利用可能で、Web上でも軽快に動くGmailベースのau oneメールのほうが、はるかに柔軟で快適、使いやすいです。プラットフォームがリニューアル以降評判が最悪のgooメール、というのが残念でなりません。まあNTTグループ企業同士の横の連携もあるので仕方ないのでしょうけどね。今後の改良にちょっとだけ期待しておきます。
なお、iモードメール自動保存機能が目的でドコモwebメールを申し込むために他人やショップのiモード端末を借りる人は、後でまた借り直さなくてもよいように、メアド取得に続いてiモードメール自動保存の設定を同時に行っておきましょう。前述の通り、デフォルトでは自動保存はオフですので。