「SH-03B」に注目しつつ「インターネットマシン」を懐かしむ

先日発売されたスマートフォンテイストなフィーチャーフォン(あえて使ってみた)、スライドQWERTYキーボード付き端末のdocomo PRO Series SH-03B、出足はかなり好調のようですねiPhoneのeverybodyキャンペーンが続いていたら、iPhoneより上に来られたかどうかはわからなかったでしょうが)。前機種にあたるSH-04Aも同様に結構売れたと思います。
静電式タッチパネルやGPSBluetoothを搭載したSH-03Bは、iモードiモードメールはもちろん、ワンセグDCMX/おサイフケータイ、iチャネル、iコンシェルと一通りのガラパゴスサービスにも対応と、ほぼ全部入りのハイスペック端末。WMAやWMVストリーミングもかなり行けるらしいですね。ないのはWi-Fi/「ホームU」(実はこのホームUWi-Fi WIN、ケータイWi-FiのようなWi-Fiを使ったFMCサービスというのに、個人的に今ちょっと興味があったりするのですが)ぐらいですか。あとSH-04Aでも同じでしたが、PCメールが有料iアプリ(60日間は無料)だったりするのは、ドコモなりにスマフォと線引きしたつもりなのでしょう。ネイティブでよかったのに。それとカメラの530万画素は今の国産端末としては平均レベルですが、海外端末では最新機種でもそんなもの。ハードウェア的にはハイエンドスマートフォンに全く遜色なしですね。もったいない。本当にもったいないです。ともあれ、そんなSH-03Bのようなスマフォlook-alike端末のほうが今の日本ではリアルスマフォよりも需要があるのでしょうし、売る方も売りやすいのでしょう。きっとXperiaとかよりも。
で、SH-04ASH-03B、あるいは未発売(いつ? もしかしてXperiaより後?)のスーパーギミック満載端末F-04Bや、auではbiblioといったスマフォ風フィーチャーフォン(さらに昔にはSH2101Vなんていう超キワモノもありましたが…)の国内における元祖というと、同じシャープが供給していた「インターネットマシン」ことSoftBank 922SHを思い出すわけですが、同時期の「全部入り」端末と比べてカメラが固定焦点だったり、おサイフやGPSがなかったりと劣る部分もあったものの、全般にはQWERTYキーボードやPCメールへのネイティブ対応に加え、WVGA液晶やワンセグなど、かなりハイスペックな端末でした。しかし、922SHの発売からわずか4ヶ月ほどでiPhone 3Gの販売が開始されたことで、孫正義社長自らの強力なイニシアチブの下に推進されたという「インターネットマシン」のコンセプトはともかく、ポジションはiPhoneに完全に持って行かれてしまいました。結局、同年末にはいわゆる「スーパーボーナス一括」端末として\9,800とかで叩き売られる羽目に。相当長い期間出回っていたので、かなりの台数が仕込まれ、かつ残っていたものと思われますが、そのせいか今でも使っている人を街で結構見かけます。ピンクもあったので、女性ユーザーも多いですし。
SBMが事実上放棄した「インターネットマシン」、ドコモへと移籍を果たした形ですが、もしiPhoneSBMでなくドコモに行っていたとすると、シャープ製QWERTY付きフィーチャーフォンSBMで引き続き2号機、3号機と出ていて、今とは全く違う展開になっていたのではないかと思います。その姿を想像してみるのも面白いです。Xシリーズの大半の機能を取り込んでいたりとか、Androidに進化していたりとか(噂のauスマフォがその成れの果てかな?)。歴史にifはありませんけどね。