パケホ128k定額を3日間使ってみて。

12月1日からサービスが開始されたパケ・ホーダイ ダブル/シンプル専用128k定額対応アクセスポイントですが、端末本体通信、PC接続、UniversalからのDUNと試し、数km先ながら車で移動する用事もあったので64kストリーミングも試したりしているうちに、早くも1日の午後にはパケホの上限を突破してしまったようです。
本当に制限らしい制限はないようです(これから何か入ってくるかもしれませんが)。もちろん、速度にはリミッターが思い切り掛けられていますが。車中64kネトラジもたまに再バッファリングが掛かることがあるものの、ほとんど気にせず使えました。
使用感は静止時なら速度的にも近いウィルコムPHSの4x相当ですが、移動中の安定度にはさすが3Gと思わせるものがあります。
体感速度はCPU 400MHz程度のWM端末のIE Mobileを使ってテキスト中心の閲覧を行う限り、384kやHSPAと比べてもあまり差を感じません。さすがにPCでは違いがはっきりわかりますが、それでも動画ストリーミングとかダウンロードでない限り、極端に遅いとは思いません。
mopera Uには従量制用AP(APN:mopera.net)しかなかった頃から、画像やHTML等を圧縮し、データ量を小さくして表示の高速化(とパケ代の節約)を図る「Web圧縮」機能があり、mopera Uサイトにログインして「設定変更」からON/OFFできますが、これは128kでも有効で、しかも384k以上と比べてもその効果を実感できます。
あと互換性ですが、手持ちのSIMフリー端末で最も設計年代の古いNokia 7600でも使えました。たぶんGPRS設定ができる3G端末なら、どれでもOKでしょう。
価格は速度に対してやや割高な気もしないでもないですが、圧倒的なエリアの広さと制限の少なさを考えると、リーズナブルと言ってもよいと思います。個人的には今後の増速または値下げに期待しながら、しばらく使い続けて行きたいと考えています。

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3Gの登場まで、音声端末をモデムとして使う通信といえば、早くから32〜64kを達成していたPHSを除けば、2G端末をUSBなどで繋ぐ9.6k(PDC)〜14.4k(cdmaOne)bpsのデータ通信しかなく、しかも0.3円(税別)/パケットとかで非常に高価でした。それでも、PHSと比べてエリアに穴の少なかった2Gデータ通信は必要な時には非常に有り難く、当時はバッグの中にPDC用のUSB通信ケーブルを常備していたものです。
2003年に二軸ヒンジのP2102Vが使いたくてツーカーセルラー東京からFOMAに替えた際、USBケーブルも一緒に購入し、外で下り384kbpsでノートPCに接続してみたときの速度には感激したものです。Webを見るだけなら、体感的には会社の専用線や自宅のADSLに遜色なかったですから。
今回の128kはそれには劣るものの、メールチェックやテキスト中心のブラウジングなら実用レベルと感じました。欲を言えばキリがないですが、可能なら同一の料金体系で、非HSDPAの3Gパケットの規格値である384kbps、せめて256kぐらいまで開放してもらえれば、と思います。でもまあ、あまり速くしすぎると最近ドコモが注力している「定額データプラン」などの拡販に影響が出そうですし(64kのほうは、今回で存在意義はかなり薄くなってしまったことでしょう)、現時点でマーケティング的にギリギリの判断なのでしょう。
あるいは今回の128k定額というのは「PCを繋いで何でもできる便利さ」と「128kの遅さ」を手持ちのFOMA音声端末で実感してもらうことで、HSPAの定額データプラン追加契約への誘導を図るミッションなのだ…というのは穿ちすぎでしょうか。
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ちなみに、128k APは国際ローミングに非対応だそうです。海外のローミング先で通信やmopera Uメールの送受信を行いたい場合は、APNをmopera.netなどに切り替えておく必要があります。