FOMA F1100内覧会


FOMA F1100の内覧会に行ってきました。
おそらく国内向けに一から設計された初のWindows Mobile Standard端末でしょうが、さすがはドコモの最有力サプライヤーの一社である富士通製だけあって、あまりのドコモ度の高さに感動すら覚えました。

  • まず、ホームスクリーンがマナーモード等のアイコンまで含めて国産機仕様で、パッと見ではWM端末に見えず。ただしピクト行とソフトキー行の背景が透明でないので、ややオールドファッションな国産機っぽい印象。
  • デザインや質感も国産機、というか通常のFOMA端末ライク。
  • 充電/データ通信端子がARIB-A(いわゆるFOMA/SB3G共通端子)。卓上ホルダのオプションもある。
  • イヤホンマイク端子も国産機共通の平型。
  • 通常FOMA端末と同等のNW(ネットワーク)サービスのメニューあり。留守番電話、キャッチホン、転送でんわ…デュアルネットワーク(かつてFOMA初期にほとんどのユーザーが加入していた、movaと切り替えて使えるアレ)まで。
  • セキュリティスキャン(アンチウィルス)標準装備。
  • QR対応のバーコードリーダーが標準(カメラにもマクロあり)。

スペック的にはBluetoothが2.0+EDRだったり、無線LAN802.11b/gだけでなくaにも対応していたりと通信部分はかなり充実しているようですが、一方でカメラが130万画素だったりとか、3G電波が2GHzと800MHzだけで1.7GHz東名阪バンドには未対応だったりとか、microSDHCが使えないとか、割り切ったというよりは設計時期がかなり前なのではないかと勘繰りたくなるような部分も。ただ、メモリは最新機種水準のRAM 128MB/ROM 256MBとのことで、余裕がありそうです。あと「ワンタッチキー」と呼ばれる液晶下の4つのプログラマブルキー(しかも3グループの割り当てが可能)はよいと思いました。
ソフトウェア面では、特権証明書が一般提供されない(つまりアプリケーションロックの解除が不可能)のはある意味仕方ないとしても、OfficeがMS純正でなく、Picsel Viewerによる閲覧機能しかないのはちょっと残念ですね。
あと、パッと見はコンパクトそうなのに重量が約134gと、905i並み。手に持ってみた印象も同様。まあ国産通常ハイエンド端末と同等と言ってしまえばそれまでですし、aまで対応のWi-Fiや指紋センサなどの付加機能によるものなのかもしれませんが、できればX02HTやMTeoRクラスの軽量化を目指してほしかったところです。
とはいえ、WM端末の裾野を拡げる上では、大いに貢献しそうな端末だと思いました。国産通常端末と違和感なく使えるように徹底的に作り込まれた点は、とくに通常端末を利用中のドコモの法人ユーザーにはアピールすることでしょう。iモードが使えない(というか、せっかくATOKや日本語T9で普通のケータイ同様にメールが快適に打てるのに、docomo.ne.jpのメアドと絵文字が使えない)現状では個人への普及は厳しそうですが、まずは法人からでもドコモユーザーにWMが浸透して行く契機になれば、と思います。