日本での海外W-CDMA端末使用は電波法違反?

よく知られているように、日本で通信機器は、原則としてTELECやJATEといった認証機関の認証を受けたもののみ使用可能となっていますが、JASJAR(Universal)をはじめとして、日本国内で販売されていないほとんどの海外3G端末は、これらの認証を受けていません。海外端末がGSMや米国方式TDMA/CDMAなど日本で使えないものしかなかった時代には、持ち込んでもどうせ使えないわけですから問題にはならなかったのですが、日本でも使えるW-CDMAとなると話は別です。
果たして国内未認証の海外3G端末を日本で使って電波法違反になったりしないのか? 気になったので、ちょっと調べてみたところ、現在はどうやらOKになっているようです。

2003年5月1日付で総務省から「外国の無線局の無線設備が電波法第3章に定める技術基準に相当する技術基準に適合する事実(無線局免許手続規則第31条第2項)(平15.5.1第344号)」という告示が出て、欧州のCEマーク認証を取得したIMT-2000無線局(W-CDMA)の日本への持ち込みと使用が、正式に認められました。もちろんUniversalもCE認証を受けています。

これより前、1998年の時点で、海外からのイリジウム衛星電話端末の持ち込みを認めた平成10年郵政省告示第427号というのが出されていたのですが、2003年の総務省告示344号は、それにW-CDMAを追加したものです。

この告示は海外からのローミングインに法的根拠を与えるのが主旨のようですが、ローミングインはセーフで個人輸入された海外端末はアウト、ということはないと思われます。

ちなみにCDMA2000はこの告示の対象外なのですが、韓国で出ているサムスンやVKの日本ローミング用端末は、いずれも日本でTELECの認証を受けています。あと、CE認証を受けた端末でも日本国内で正式に販売するとなると別で、たとえば最近国内サービスが再開されたイリジウムの端末も、過去に日本で認証を受けています。

  • もし事実誤認があるようでしたらご教示ください。