日本通信が4月よりSIM単体販売開始、年3万円弱でドコモ網使い放題

b-mobile」ブランドでデータ通信のMVNO事業を行っている日本通信から、SIMフリー端末をターゲットとしたNTTドコモ FOMA網のMVNO商品「b-mobileSIM U300」が発売されるそうです。発売日は4月5日の予定。
http://www.j-com.co.jp/ir/pdf/press_100317.pdf (PDF直リンです。クリック注意)
要は日本で初めての本格的な「データ通信用プリペイドSIMカードの単体売り」です(同社からAndroid DevPhoneユーザー向けに「Android開発者向けチャージ済みSIMパッケージ」という長い名前の商品が販売されていますが)。「ベストエフォート」で上下「300kbps強」という速度縛りはあるものの、29,800円(1年)/14,900円(6ヶ月)/2,980円(1ヶ月)という価格設定はかなり競争力が高そうです。なんといってもエリアには定評のあるドコモ網ですし、2台目用途には良さそうです。
これ、個人的にはNexus Oneとかに最適かと思います。最大300kbps程度出るなら、動画ストリーミングを除くほとんどのアプリケーションで結構実用的に使えそうですし、動画も低ビットレートならどうにかなりそうです。radikoとかなら(まだスマートフォン用の再生環境がありませんが)十分すぎます。速度リミッターの具合とかポート制限とか、実際に使ってみないとわからない部分もありますけどね。
で、これってもしかして、GoogleによるNexus Oneの日本での正式販売開始を見越した、ドコモの別働隊としてのSIM単体売りだったりするのでしょうか? DevPhoneもそうでしたがSIMフリー向けはドコモが大っぴらには担いにくい市場ですし、Xperiaの出荷を控えて現Biz・ホーダイAPをSIMフリー端末向けに開放するとも思えませんから。さらに、もしも日本で出るNexus Oneが、国内の技適通過済みながらFOMAプラスエリア(800MHz)未対応の「PB99100」でなく、先日発表されたAT&T/Rogers向けで、プラスエリアでも使える可能性もある850MHz対応版(どうやらこれが年明けにFCCを通過したという「PB99110」らしいですが、技適は未通過)のほうで、かつ実際にプラスエリアOKだったりすると、Google(HTC)・ドコモ・日本通信・ユーザーと全当事者がハッピーになれそうですね。
あとは、リリースでも言及されているiPad向けのmicroSIM市場狙いでしょうか。というか、そちらが本命ですかね。キャリア各社のポストペイドと比べても競争力がありそうですし。今回のは「通信電池 b-mobileSIM」というシリーズ商品の「第1弾」だそうですから、第2弾、第3弾と出てくる中に、きっとmicroSIMが含まれているのだろうと予想しておきます。