radikoを1日通して聴いてみて。

radiko.jpの試験サービスインから1日。昨日はTwitterのハッシュタグ #radiko が物凄かったです。今もバンバン流れていますが。
入り口となるWebサーバーがあまり強くないようで、トップページやプレイヤーページが開かなかったり、画像やCSSが落ちてこなかったり、肝心の地域判定でエラーが続出していたりもしていたようですが、配信サーバーのほうはかなりタフなようで、これまでにもいくつもの勝手配信系サービスを落としてきたことから今回も危ないのでは？と心配する向きもあったTBSラジオの月曜25:00〜27:00「伊集院光の深夜の馬鹿力」も、安定したまま完走できました。深夜なので聴いている総数自体が予想より少なかったのかもしれませんが、とりあえずradiko初日最大？の山場を無事に乗り切れたことで、数万人分のキャパシティがあるという配信能力の凄さを実感できました。
同時に、やはりラジオは究極の「ながらメディア」だと改めて感じました。その間のTwitterのタイムラインの流れも深夜とは思えないほどで、ラジオはTwitterや掲示板実況系とも相性がよいと思います。しかも「深夜の馬鹿力」の生放送中に、ラジオ関連ハッシュタグのTLを一覧できる「ソーシャルラジオストリーム」こと「らじったー」というサイトも立ち上がったりして、本当にこの1日は濃かったです。
で、地域判定の回避方法、というか結果的に回避ができているケースについて、とりあえずネット上に流れていた情報を拾ってみた限りでは、

某ISP（都内）のVPN接続固定IPサービスを利用すると、東京判定になって東京のラジオが聴ける。
UQ WIMAXだと愛知・静岡を境に東は東京、西は大阪のラジオが全国的に聴ける。ただし利用するISPによってはその限りでなく、例えばBIGLOBEだと西日本でも東京判定となる。
イー・モバイルでは愛知県や広島県で大阪のラジオが聴けた。
大阪でイー・モバイルのEMBを使うと大阪判定、EMnetだと東京が聴けた。
WILLCOM CORE 3Gでは全国で東京のラジオが聴けた。ただしPHS回線だと地元や近隣県。接続のたびに地域が変わることもあり、運がよければ東京とかも。
mopera U（定額データプランを含む）でも全国で東京のラジオが聴けた。
黒いUSIMでも東京判定になった。

などがありました。あと全国規模の固定ISPでは接続し直すたびに地域が変わるという話も。エリア内なのに聴けない場合は試してみる価値があるかもしれません。
不確かな情報も含まれているかもしれませんが、携帯電話キャリア、中でもスマートフォンやPC用3G通信の多くではIPアドレスの発行を東京や大阪で一元的に行っているようで、radikoをエリア外で聴くには有力な選択肢かもしれません（いずれもモデム化、いわゆるテザリングが前提の手段ですが）。もちろんネットワークの構成が変わって突然聴けなくなったり、何らかの新たな地域判定手段が導入されたりする可能性もないとはいえませんので、いつまでもOKとは必ずしも言えないかもしれませんが。radikoのためにキャリア乗り換えを検討されている方は可能なら店頭での確認をお勧めしておきます。
あと、VPNによる固定IPサービスというのはそのISPの接続サービスを使っていなくても利用できるそうで、月額1,050円ですが最大2ヶ月のお試し期間があり、お試し中の解約も自由だそうです。詳細はググってみてください。
逆にダメな例、おかしな例としては、

関西の電力系ISP「eo」ではなぜか「NIIGATA JAPAN」と判定されて聴けない（新潟県って東北電力管轄ですよね？）。接続し直すと圏内になる場合も。
関東なのにOSAKA JAPAN、関西なのにTOKYO JAPANと判定されるISPが複数ある。聴ける局も判定通り。
企業の専用線では都内や関西でもなぜか沖縄や九州と判定されて地域外になるケースが結構ある（トラフィック分散目的とかで、空いたロケーションにルーティングを引き回したりしているのですかね？）。

などなど。
ともかく、地域判定がある上にFlash必須のためにモバイルではまだ敷居が高いものの、日本でもようやく地上波と同じ番組をインターネットで楽しめるようになったわけです。中でもCMがそのまま流れるというのは画期的だと思います。民放ラジオのCMはラジオにもっと活気のあった時代と比べると明らかに質・量ともに低下していると思いますし、近年は不況の影響もあってそれがさらに顕著に感じられますが、インターネット配信で新しい聴取層を開拓することで聴取者が増えれば優良広告主が増え、CMが増えれば良い番組が増える…という正のスパイラルが期待できると思います。ラジオ復権のきっかけになってほしいものです。