パンとチーズと。

以前WM5化しながら、その鈍重な動作に耐えられずいったんWM2003SEに戻し、その後1年以上にわたって死蔵、今年に入りWM5 AKU 2.3.1が出た(ことをかなり遅れて知った)のを機に再びWM5化したDell Axim X50v。いろいろチューニングしてそれなりに快適に動くようにしたつもりでしたが、ネットワークTVソフトの動作確認後はあまり出番のなかったデバイスです。
それが最近GPSを使うようになったことで、地図に最適な大画面かつBluetooth搭載端末として急に出番が増えました。
しかし、X50vのモデムになるデバイスが問題です。HermesやUniversalをモデムとして使おうとしたところで前者はWM5 AKU 3.3.1、後者は×某になってしまっているので、どちらもDUNが存在しない状態なわけです。つまりパンを食べさせるしかないのですが、不幸にもX5x系のWM5のBTスタックはHTCデバイスと同様、パンの食べられないMS製。
そこで思いついたのがパン食対応のはずのBreadcom、もといBroadcom(旧Widcomm)スタックです。まずは死蔵中のWidcommスタック搭載WM2003デバイスh2210(日本語版に韓国語ROM入り)を久々に引っぱり出してきて確認してみたら、難なくパン食成功。
これはイケる! と思って、Aximsiteで昨年から盛り上がっているWM5用のアレを入れてみました。しかし、パンはプライベートIPアドレスHermesから来るものの、内部でのルーティングができておらずダメです。
と、いうわけで、結局X50v本来の姿であり、標準でBroadcomスタックが入っているWM2003SEに戻してしまいました。パン食成功。しかし、WM2003SEのBroadcomに標準で含まれていないA2DPを追加すべく、これまたひと頃X50vで盛んに用いられたアレをインストールしたところ、パンはおろかGPSまでも不可に。
世の中にA2DPとパンとチーズ(笑)とを同時に嗜む人はいないのだろうか…と、仕事の合間にググって解決策を探ったものの決め手はなく、しばらく途方にくれた挙げ句、Aximsiteのアレのスレで見つけた「Broadcom導入後にUSBでActiveSyncできなくなった場合のソリューション」をダメもとで試してみたところ、やっと3つの機能が同時に動くようになりました。
こんな酔狂なことをする人はごく少数だろうと思いますが、参考までにレジストリの変更箇所を。

[HKLM\Drivers\BuiltIn\Serial8] -> [HKLM\Drivers\BuiltIn\Serial6]に変更
その下のサブキーの該当個所をそれぞれ以下のように書き換える
"FriendlyName"="Bluetooth Serial Port COM6:"
"DeviceArrayIndex"=dword:00000006
"Index"=dword:00000006

実際の動作ですが、パンとGPSA2DPが同時に稼働している状態では動作が若干厳しく、WMPは時折バッファリング状態になりますし、GPSも接続が一瞬途切れたりします。
電車の中でHermesで地図を開き、ワイヤレスでネトラジを聴く、という用途を想定していたのですが、ちょっと苦しいかもです。ただしヘッドフォンを有線接続にすれば音の問題はなしです。
あと、X50v側でサスペンドを繰り返していると、BTそのものが動作しなくなることもあります。BTをいったんオフしてオンし直せば大抵大丈夫なのですが、時にはソフトリセットしないと回復しないこともあります。
ちなみに、実は今回X50vでのパン食にこだわっている最大の理由は、Google MapsやMSのLive Searchのようなダウンロード型地図アプリを使うためだったりするのですが、WM2003SEではWM版Google MapsGPSが使えないのですね…(WM5以降の新しいGPSAPIGPSを設定しているため)Live SearchのほうはWM2003SEでもGPS可なので、とりあえずそっちを使えばよいのですが、ちとorzです。