Dopod TV Mobile (HTC Monet)

台湾サイト・手機王に「Dopod TV Mobile」なるDVB-H対応とみられるMS Smartphone試作機の簡単なレビューが掲載されています簡体字版WM5 for Smartphone OS(AKU 2.2)でDopodのロゴも大陸版、型番は「MONE100」とあり、2月の3GSMで発表された「Trinity」と同一のデザインで、コードネームHTC Monetと呼ばれる機種のようです。まだTV受信はできないようですが…

そういえば台湾は、当初地上デジタルテレビの方式をいったん米国方式のATSCで決定しておきながら、本格試験放送の直前に欧州方式のDVB-Tを逆転採用した経緯があります。移動体用のDVB-Hの存在が決め手になったといわれています。移動体受信に対応していないATSCを採用した韓国では、移動体向けはT-DMBという独自方式(欧州発祥のデジタルラジオ規格の「DAB」を拡張して映像対応させたもの)での展開となりました。
ところで、日本がW杯で大敗したサッカー強国かつ南米の大国・ブラジルでは、地デジTVに日本方式(ISDB-T)の採用が内定したそうで。数年前から日本方式有力との情報がありましたが、やっと決まったのですね。ブラジルと共同市場を組む南米のほかの国にも波及することは確実とみられます。日本メーカーはこれを機に薄型平面TVやワンセグ端末の南米への輸出や現地メーカーへの技術移転を進めるのでしょうが、海外の携帯端末メーカーがほかの移動体用地デジと併せてワンセグを手掛ける可能性も高くなりそうです。来年あたりには、NokiaだとかSamsungだとかHTCだとかのワンセグ機が出てくることも十分考えられます。
移動体向け地デジTVはDVB-H(欧州の大半はもちろん、ATSCの米国でも移動体はDVB-Hを検討中。たぶん世界的にはこれが最多になるでしょう)、ワンセグ、T-DMB(中国や欧州の一部でも試験中)、MediaFLO(Qualcomm方式でauソフトバンクも導入を検討中)と乱立気味ですが、どうせなら1台で全部、ないしは複数方式が見られるような端末がほしいところです。コーデックは全てMPEG-4H.264ですし、伝送方式や周波数の違いの克服はアナログと比べても楽だろうと思いますので。