HPからiPAQブランドの「携帯電話」が!

昨日HTC Tornadoのインプレをアップしましたが、米Hewlett-Packard (HP) のiPAQブランドから、このTornadoがベースのMS Smartphoneが出るようです。型番は「rw4500」とのことで、T-Mobile USA向けに提供されるようです。たぶんHPが初めて手掛ける「携帯電話」(PDAベースのPocket PC Phone Editionではなくて)でしょう。
デザインはTornado Nobleに似ていて、ボタン配置もほぼ同じですが、筐体は別です。Wi-Fiも載るようですね。米国のT-Mobileは全米規模でWi-Fiスポットの展開に力を入れていますので、Cingularから出るHTC Faraday(Orange SPV C600と同型)のようにWi-Fiが削られることは、たぶんないでしょうね。
例によってmsmobiles.comで拾ったネタですが、詳細はこちらから(写真多数)

ところで、米国が携帯電話にGSM方式を本格導入したのは比較的後年の話で、それまでは日本や韓国と同じでcdmaOneやAMPS/TDMAデジタルが幅を利かせる「携帯鎖国」だったわけですが、日本でもPDCキャリアの1社ぐらいが、米国でGSMが導入された頃の時点でGSMに転換していれば(ないしはどこかがGSMで新規参入していれば)、今頃面白いことになっていただろうに…と思うと、残念でなりません。
PDCで国内の携帯電話市場を保護するという国策も、iモードなど世界に通用するビジネスモデル(というよりも世界のキャリアはiモードのようなクローズドなビジネスモデルに憧憬を抱きつつも、ユーザーから幅広い選択肢を奪うことに対する反発や軋轢、それにNokiaなど端末メーカーとの力関係を考えると、なかなか実行に移せないでいたわけですが、ドコモのGSM向けiモードプラットフォームの紹介を受けてついに一線を踏み越えてしまったのが、いわゆる「iモード・アライアンス」の各キャリアなわけですね。VodafoneJ-フォンを買収したのもまた、同じ流れですし)と莫大なコンテンツ市場を産み出したという点では成功だったのかもしれませんが、日本の携帯メーカーは一部の例外的なハイエンド機種を除き、国際競争では欧米勢などにことごとく敗れ、今や中国企業にすら置いていかれようとしているわけですから。


でも、こんなことを考えるのも、日本じゃ少数派なのでしょう。
日本の携帯電話ユーザーは自作アプリケーションの端末へのインストールさえ許さないばかりか、せっかく長年待望されていたUIMを導入したのに、対応端末には世界でも例のない機種変プロテクトをかけてしまうような日本一閉鎖的な携帯電話キャリアに、最も高い満足度を示しているわけですからね。今年度も今のまま推移すれば純増数圧勝、MNP関連の各種調査でも、予想される移行先としてトップですしね。
海外携帯、Pocket PCなどを触っていると、考えが世間とズレてしまうのでしょうか…