WMAストリーミング対応ネットラジオアプリ「Any Radio」

Windows MobileからAndroidに移行してどちらかと言えば便利になったことのほうが多いですが、不便になった点も少なくありません。個人的にはやはりWindows Media系(WMA/WMV)のストリーミング関連。以前から何度かここでも取り上げてきたDroid Cumulusというアプリが一応あることにはありますが、互換性に劣る上、HT-03AだとメモリのせいかAndroid 1.6でないとまともに聞けません。そもそも、すでにAndroid Marketからも姿を消して久しいです。
で、Droid Cumulusに代わるアプリを探し求め続けて幾月、もはや半年近く経った先週になって、ようやく見つけたのが「Any Radio网络电台收音机（以下Any Radio）」。中国産のインターネットラジオアプリで、メモリのプアなHT-03AのFroyo(CM6)環境でも安定して動作します。
　
ラジオ局は現地中国（香港、マカオ、台湾を含む）の地上波ラジオサイマル放送を中心に、欧米や日本（いくつかのコミュニティFM）、韓国など標準で1000を超える局が登録されています。しかも局データは起動毎にサーバーからダウンロードしてくる仕組みで、随時更新され、新しい局がどんどん追加されているようです。地域やジャンルでの選択や、局名などでの検索も可能です。
画面はやや派手な上に上端に広告が出ますが、ラジオアプリなので画面を見ることはあまりないかと思います。バックグラウンド再生も一応可（CPUパワーのない端末ではブラウジングとかはきついですが）。
で、任意の局を登録する方法ですが、標準状態ではできないので、裏技的手段でやるしかないです。データファイルはSDカードの/sdcard/data/の下に格納されるようになっていて、サーバーからダウンロードされてきたファイルは「8006_list.dat」なのですが、これを弄っても起動時に上書きされてしまいますし、既存の局と重複しない新しい項目を追加しても反映されませんでした。
自分で局を追加する先は「8006fvrt.dat」になります。このファイルはお気に入り登録ボタン（最下段左端の星印ボタン）を一度も操作していない状態では存在していないので、まずは適当な局を選局してお気に入りボタンを押します。
続いて/sdcard/data/を編集します。データのフォーマットはどうやら、

リスト番号（6桁）|局名中文表記|局名欧文表記|ジャンル|地域|URL(http/rtsp/mms)|リスト順位|再生回数|サンプリングレート(kHz)|ビットレート(kbps)

というふうになっているようです。本来、リスト番号はすべてユニークなものが振られているのですが、サーバーに存在しない番号（例:000000）を振るとストリーミングは聞こえているにもかかわらず、エラー報告画面（中文）になりました。ここは既存の局と被る番号にしておいたほうがよいようです。登録したもの全部が同じ番号でも構いません。ただし、お気に入りリストに表示されるアイコンも元の局のものになります。
以下に自分でやってみた例を書いておきます。

100909|Daegu MBC AM|Daegu MBC AM|4|36|http://vod1.dgmbc.com/amlive|0|0|44|64
100909|KBS Gwangju R2|KBS Gwangju R2|4|36|rtsp://210.115.221.31/KJ2R|0|0|48|128
100909|KNN FM|KNN FM|4|36|mms://211.220.195.199/viewradio|0|0|44|64

登録した局は「My favorite channel」の下から選択して聴けるようになります。
なお、局名を漢字で入れる場合は、簡体中文入力でGB2312コードのテキストファイルとして保存する必要があります。
ちなみにストリーミングのフォーマットはWMA(ASF)対応ですが、韓国の局で試してみた限りでは互換性100%ではないようで、聴けない局もあったものの、Droid Cumulusよりはかなりマシです。とりあえず自分の聴きたい局はほとんど聴けるようになったので、目出度し目出度しです。