Cyberbank、衛星DMB対応などのPDAフォン2機種発売

数年前まで、韓国には多数のPDAというかPocket PCの中小メーカーがあったのですが、昨今のPDA市場縮小の中でほとんどが撤退。おそらく唯一生き残ったのが、Cyberbankという会社です。ひと頃日本向けにも製品を出していて、先日h2210の中古品を買いにアキバのソフマップ11号店に行った際に何台か並んでいるのを見かけました。

そのCyberbankがPDAフォンを2機種出してきました(※リンク先はハングルです※)。どちらもWindows Mobile 5.0ではなくて2003SEベースなのですが、「POZ X501」(※リンク先はハングルです※)無線LAN対応でPXA263 400MHzとQualcommのEV-DOベースバンドチップMSM5500、2.5インチQVGA液晶を搭載。重さは174g(標準バッテリ)/151g(スリムバッテリ)でKTF(NESPOT Swing)用、価格は77万ウォン(約8万円)です。
「POZ B300」(※リンク先はハングルです※)のほうは、PXA272 520MHzとMSM5500、2.5インチQVGA液晶を搭載、最近韓国で人気のtu Media衛星DMBサービス(日本の「モバHO!」と衛星を共有する移動体向けデジタルテレビ放送)に対応しています。標準(大容量のほう)バッテリ装着時には2時間の衛星DMB視聴が可能で、重さは191g/175g。こちらはSK Telecom用で88万ウォン(約9万円)。

  • ちなみに韓国ではキャリアからの販売奨励金(インセンティブ、韓国では「端末機補助金」)は原則として禁止されています。液晶が2.7インチ以上のPDAフォンとW-CDMA端末には、例外的に若干のインセ支給が認められていますが、この2機種は2.5インチでCDMA2000専用なので対象外でしょうね。もっともDMB端末(衛星、地上波とも)には、普及のためにインセを認めようという動きがあります。

日本のキャリアがモバHO!対応携帯をなかなか出さないのは、なぜなのでしょうね。当初は電池の持ちとか、端末が重くなるとか、価格が上がるとか、コンテンツが少ないこととかが理由だといわれていましたが、どうなんでしょうか。200gを切る端末で2時間見られるなら、十分だと思うんですが。やはりキャリアが直接儲けられるビジネスモデルになっていないのが大きいのでしょうか。
コンテンツについては韓国のtu Mediaでも日本と同様、地上波のサイマル放送は行われていませんが、にもかかわらずtu Mediaの加入者は8月現在で15万人、年内には40万人突破が見込まれています(それでも目標は60万人だったので、下回っているわけですが)。モバHO!のほうは苦戦しまくりのようですが、専用受信機だけじゃ当たり前でしょうね。
年明けには日本でも地デジ1セグ携帯が出てくると言われているわけで(韓国でも独自方式「T-DMB」の地デジ携帯が出ます)、モバHO!の出る幕はなくなってしまいそうな気がします。